雛祭りの試作を前にして、手が止まる。
どんな形がいいんだろう。
どんな味がいいんだろう。
どんな見た目なら、子どもは笑うんだろう。
雛祭りは、大人のためのイベントじゃない。
主役は、間違いなく「お子様」。
豪華さよりも、
珍しさよりも、
たぶん大事なのは
「わぁ!💛」って声が出るかどうか。
ちらし寿司の上に散らした錦糸卵。
ピンクとかまぼこの色。
エビフライやコロッケみたいな、安心できるおかず。
そして、ちょっとした甘いデザート。
正直、どれが正解かなんて分からない。
兄弟でも好みは違うし、
去年喜んだものが、今年は普通かもしれない。
それでもいいと思っている。
花むらができるのは、
「家族の楽しい時間の、真ん中にそっと置いてもらえるお弁当」を作ること。
このお弁当を囲んで、
「どれ食べる?」
「エビちょうだい!」
そんな会話が生まれたら、それで十分。
雛祭りは一日だけの行事。
でも、思い出は案外、こういう小さなところに残る。
今年も、
家族の良い思い出づくりの
ほんのちょっとしたお手伝いができたらいいなと思いながら、
もう少し、悩みます。
さて、どっちにしようかな。


