三月。
空気が少しだけやわらかくなって、
厨房の湯気の向こうに、ほんのり春の匂いが混ざりはじめる頃。
花むらの店先にも、ちらし寿司の黄色が並び、
桜の花びらみたいな錦糸玉子が、
「今年もこの季節が来たね」と静かに教えてくれます。
子どものころ、雛人形を飾るあの時間が好きでした。
段飾りを前にすると、なぜか背筋を伸ばしてしまうあの感じ。
特別な日が始まる、あの空気。
大人になった今は、
その“特別”を作る側になりました。
パパママちらし。
パンダちらし。
花ちらしに、ちらし幕の内。
誰かの食卓に並んで、
「今日、ひな祭りやなあ」って笑ってもらえるなら、
それだけで、この仕事は報われます。
豪華じゃなくてもいい。
高価じゃなくてもいい。
家族で囲むごはんが、
あとから思い出になるような一日になればいい。
2026年のひな祭りが、
小さな春の記憶として、
ずっと残りますように。
花むらは今年も、
そのお手伝いをしています🌸
数には限りがありますのでお早めに。

