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ふとSNSを眺めていると、飲食店の閉店を知らせる投稿が目につくようになりました。 店主の高齢化、移転、新たな挑戦……理由はさまざまですが、やはりこのタイミングでの「材料費の異様な高騰」が大きな影を落としていることは間違いありません。
あえて「異様」と書きましたが、今の値上がり方は過去の比ではありません。
お弁当の原価について少しお話しさせてください。 お弁当の材料費とは、パックや箸、お米、副菜、そしてメイン料理、これらすべての費用の合計です。 売価からこの材料費を引いたものが「粗利」となり、そこからさらに人件費や水道光熱費などの経費を支払って、ようやくお店の利益が残ります。
ところが現在、信じがたい逆転現象が起きています。 「一年前のお弁当全体の材料費」=「現在のメイン食材だけの仕入れ値」 これが現実です。
例えば、一年前はサバ弁当1個を作るのにかかった材料費の合計が仮に170円だったとしましょう。それが今では、「サバの切り身」を仕入れるだけで170円かかってしまうのです。
この異常事態に対し、店が選べる道はいくつかあります。 質を落とすか、量を減らすか、あるいは店側が限界まで我慢するか。 質や量をこっそり減らすことは、いわゆる「ステルス値上げ」と呼ばれます。
正直に告白します。 過去には花むらでも、安い食材に変えたり、内容量を調整したりといった手段を用いたことがありました。 しかし、今はそれを「お客様の期待への裏切り」であり、自分自身の「罪悪感」につながると痛感しています。
だからこそ、私たちは決めました。 これからは、ごまかしのない「正直な商い」をする道を歩みます。
正直に状況をお話しし、その品質に見合った「正直な値段」をつけさせていただく。 これには覚悟が必要ですが、お客様を欺くことも、取引業者さんを叩くことも、そして従業員に無理を強いることもしません。
ただ、あるがまま、「花むららしく」ありたい。 これからも皆様に美味しいお弁当をお届けするために、私たちは正直な道を歩んでいきます。
