飲食店経営で『お客様満足』と『利益』は両立できる?長く続く店が考えること

お客様に喜んでもらうことと、
会社の利益は相反するのか?

商売をしていると、時々考えることがあります。

お客様には、できるだけ喜んでもらいたい。

安くできるなら安くしたい。

量を増やしたら喜んでもらえるかもしれない。

何か一品サービスしたら、
「また来よう」と思ってもらえるかもしれない。

でも当然ながら、
会社には利益も必要です。

では、

お客様に喜んでもらうことと、
会社が利益を出すこと。

この二つは、反対方向にあるのでしょうか。

僕は、そうではないと思っています。

ただし、

「お客様に喜んでもらう」

という言葉を、

「安くすること」
「たくさん入れること」
「何でも無料にすること」

とだけ考えてしまうと、

確かに利益とはぶつかります。

毎日値引きする。

毎回何かをサービスする。

原価を無視して量を増やす。

お客様はその瞬間、
喜んでくださるかもしれません。

でも、その結果、

会社に利益が残らない。

設備を直せない。

人を雇えない。

材料の品質を維持できない。

最後にはお店そのものが続けられなくなる。

それでは、

本当にお客様のためになったと言えるのだろうか。

と思うんです。

利益というと、

なんとなく

「会社が儲けるためのお金」

というイメージがあります。

もちろん、それも間違いではありません。

でも私は、

利益というのは、

「これからもお客様に喜んでもらい続けるための燃料」

でもあると思っています。

利益があるから、

壊れた設備を直せる。

新しい商品を考えられる。

スタッフの待遇を良くできる。

材料費が上がっても、
簡単に品質を落とさずに済む。

そして、

明日も店を開けられる。

そう考えると、

利益を残すこと自体が、

長い目で見れば
お客様を大切にすることにつながっている。

一方で、

利益さえ出ればいい、

という考え方も違うと思います。

原価を下げるために、
どんどん量を減らす。

人件費を削るために、
接客する人を減らす。

材料を落とす。

サービスを全部やめる。

短期的には数字が良くなるかもしれません。

でも、

「あれ、前より少なくなったな」

「なんか味変わったな」

「前の方が感じ良かったな」

と思われたら、

その利益は長く続かない。

結局、

お客様が離れれば、

会社の利益もなくなります。

だから、

お客様の満足と
会社の利益。

どちらかを選ぶ話ではないんでしょうね。

大事なのは、

「どうしたらお客様に喜んでもらえて、
しかも会社にもきちんと利益が残るか」

そこを考えること。

たとえば、

毎日大盛り無料にするのではなく、

「水曜日は大盛り無料」

にする。

毎日唐揚げをサービスするのではなく、

「この日、この店舗、このクーポン限定」

にする。

あるいは、

少量のご飯を選んでくださった方には
スタンプを押して、

食品ロスを減らしながら
次の来店につなげる。

同じ「サービス」でも、

やり方次第で、

単なる値引きではなく、

「また来てもらう理由」

に変わります。

僕は、ここが商売の面白いところだと思っています。

ただ安くするなら、
電卓だけでもできます。

でも、

どのサービスなら喜んでもらえるのか。

どこまでなら会社も無理なく続けられるのか。

どの商品ならできるのか。

どの曜日なら効果があるのか。

そういうことを考える。

そこから初めて、

サービスが経営になる。

お客様に喜んでもらいたい。

会社にも利益を残したい。

どちらも欲しい。

欲張りでしょうか(笑)

でも僕は、

そのくらい欲張りでいいと思っています。

お客様だけが得をして、
会社が苦しくなる。

会社だけが得をして、
お客様が離れていく。

どちらも長くは続きません。

お客様が

「今日はちょっと得したな」

「また来ようかな」

と思ってくださる。

そして会社にも、

次の商品を作り、
次の日も店を開けるだけの利益が残る。

その間にある場所を探す。

たぶん、

それが商売なんでしょうね。

利益を出すことは、

お客様を大切にしないことではありません。

むしろ、

これから先もずっと、

お客様を大切にし続けるために必要なこと。

そんなことを考えながら、

今日もまた、

「何したら喜んでもらえるやろなあ」

と考えています。

もちろん、

原価計算もしながら(笑)