毎晩、花むらの厨房では
7つの大鍋がゴトゴトと音を立て、湯気を立ちのぼらせています。
蒟蒻、椎茸、高野豆腐、筍、牛蒡、里芋、結び昆布──
それぞれに火加減を変え、味を染み込ませるため、
目を離さず、夜通しで炊き上げる。
かかる時間、5時間から6時間。
お弁当の煮物に、ここまでする必要があるのか。
そんな声も時折あります。
でも私たちは、こう考えています。
「煮物こそが、花むらの真ん中。」
派手さはないけれど、
味を守り、季節を映し、心を落ち着けてくれるもの。
それが“煮物”だと思うんです。
それぞれの素材に合わせて火を入れ、
それぞれの鍋で、それぞれの物語が生まれていく。
7つの鍋で、7つの素材。
そのすべてを、一つのお弁当箱に詰めたのが
「花むらの煮物幕の内」。
一口食べれば、わかります。
「お弁当なのに、ちゃんと味が違う」
「里芋の煮含め方が家庭と全然ちがう」
そんなお声を、いただくたびに思います。
伝わっている、と。
お弁当は“ごまかし”がきくと思われがちです。
でも、花むらのお弁当はちがいます。
“お惣菜”ではなく、“手仕事”としての料理を。
そんな想いで、今日も大鍋に火を灯しています。
よろしければ、ぜひ一度、
花むらの幕の内を召し上がってみてください。
「煮物で勝負した幕の内」、ここにあります。

