10月もありがとうございました。
振り返れば、本当に“激動の時代”のど真ん中に生きているのだと感じます。
飲食店を取り巻く環境は、材料費の高騰・最低賃金の引き上げなど、足元の地盤がゆっくり揺れているのを肌で感じます。
特にこの10月は、「変わらなければならない現実」がはっきりと姿を見せた月でした。
お米が高くなる。油が高くなる。人件費も上がる。
数字だけ見れば「しんどい」の一言です。
その中で、度重なる値上げに対して、お叱りの言葉をいただくこともあります。
もちろん、花むらの社是として、できるだけ多くのお客様に“買いやすい価格で”お届けしたいという思いは、今も変わりません。
ただ、「大切にしたい人」は、お客様だけではありません。
毎日、汗水を流しながら懸命に働く従業員たちの姿があります。
手づくりで、丁寧に、心を込めて。
その手間と時間と情熱は、お弁当の中に確かに宿っています。
だからこそ、誰かが苦しんだり、すり減ってしまう形で続けてはいけない。
“お客様も、働く人も、どちらも幸せである形” を守りながら進んでいく。
それが、花むらが目指している未来です。
賃上げも、農家さんの努力も、材料費の高騰も、
日本がこれから前へ進むための“必要な痛み”なのだと思っています。
ならば私たち企業側も、ただ耐えるだけでなく、協力しながらこの時代を一緒に作っていきたい。
もちろん、簡単なことではありません。
毎朝、電卓とにらめっこしながら、ため息も出ます(笑)
でも。
花むらは、これからも「手づくりの温かさ」と「ご飯から立ちのぼる湯気のような優しさ」を大切に、
変わらないために変わりながら、続けていきます。
支えてくださる皆様のおかげで、今日も暖簾を出せています。
心から、ありがとうございます。
11月も、どうぞよろしくお願いいたします。
今日も、誰かの昼のひとときが、そっと緩みますように。

