時々、こんな声をいただきます。
「昔のほうが美味しかった」
「味、変えた?」
「なんだか薄くなった気がする」
正直、胸が痛いです。
同じように炊いているのに。
昔と同じ出汁、同じ調味料、同じ火加減。
でも、そう感じさせてしまうのはなぜだろう?と、悩みます。
けれど、
ひとつだけ、はっきりと言えることがあります。
私たちは、味を変えていません。
創業以来、守ってきた花むらの煮物の味。
それは“花むらの心そのもの”です。
たぶん、時代が少し変わったのもあるかと思います。
食の流行も、健康志向も、味覚も。
それでも、私は思うんです。
時代に合わせて味を変えるより、
時代に負けずに想いを守る方が、花むららしい。
物価が上がっても、材料が高くなっても、
出汁の香りを変えるつもりはありません。
もし、それができなくなった時は、
無理に続けるより、静かに店を閉じた方がいい。
それくらいの覚悟で、毎朝、鍋の前に立っています。
🌸 花むら — 味を変えないことは、私たちの約束です。

