積読という名の知のタワー

「読書は人間性を豊かにする」

そう信じて、正月休みに読むと決めて買い込んだ本たち。

経営書、哲学、SNS運用、マーケティング、自己啓発。

新年をとうに過ぎた今も、
その信念は貫き通せず、
本たちは未だ山積みのまま。

見事なまでの積読タワーが完成している。
あちこち多読するのが良くないのだろうか。

一冊ずつ腰を据えて読まねばならないのだろうか。

そんなことを思いながら、今日も別の本を手に取ってしまう。

だが、よく考えてみると——

この山は「まだ読んでいない本」ではなく、
「これから出会う思想の山」なのかもしれない。

人の知的好奇心は一本道ではない。

森の中をふらふら歩き回るように、
興味の向くままページをめくるのが本来の姿だ。

完読しなくてもいい。

刺さる一文に出会えればそれでいい。

考えさせられる一章があれば、それはもう血肉になる。

積読とは怠けではない。

未来の自分への仕込みだ。

そう思えば、この山も少し誇らしく見えてくる。

今日も一冊、気まぐれに開いてみよう。

知のタワーは、まだまだ高くなりそうだ。