パンで食中毒――。
ニュースを見たとき、正直「え?」と思った。
焼いている。
火を通している。
どう考えても安全そうな食品。
それなのに、600人以上。
しかも原因はノロウイルス。
「とにかく吐く量が多かった」
という生徒の声を見て、ゾッとした。
しかし調べていくと、
怖いのはパンではなかった。
本当に怖いのは――
“焼いた後”。
パンは焼き上げた時点では安全だ。
問題はそのあと。
袋に詰める。
仕分ける。
運ぶ。
このどこかで、人の手からウイルスが付着する。
つまり、
完成してからが、一番危ない。
これ、実は飲食の現場では
めちゃくちゃ本質的な話だ。
・手袋してるから大丈夫
・急いでるからちょっとだけ
・これくらいなら問題ない
この「ちょっと」が積み重なると、
大変なことになる。
食中毒って、事故のように見えて
実はそうじゃないんですね。
ほとんどが
“起こるべくして起きる”
考えてみれば当然で、
同じものを
同じ工程で
たくさんの人に届ける仕事だからだ。
ひとつのミスが、
そのまま何百人分になる。
花むらも同じ。
毎日、
たくさんのお弁当を作っている。
だからこそ、「美味しい」だけでは足りない。
「安全であること」が絶対条件になる。
「うちは大丈夫やろ」
と思った瞬間が一番危ない。
今回のニュースを見て、
改めて思った。
料理って、
火を通して終わりじゃない。
むしろ、
そこからが本番。
今日も厨房では、
湯気が上がっている。
その裏で、
誰かが丁寧に詰めている。
見えないところでの積み重ねが、
「安心して食べられる」
を作っているんだと思う。
ちょっと怖いニュースだったけど、
だからこそ気づけたこともある。
守るべきは、味だけじゃない。
安全だ。
今日も一つひとつ、丁寧に。
決して油断せぬように。
社内のグループラインに改めて回覧を回した。
