「かしわ」と唐揚げの不思議

よく年配のお客様に、

「かしわ入ってる?」

と聞かれることがあります。

かしわ?

アントラーズ?

…と続けたくなりますが、別にサッカーファンではありません(笑)

どうやら「鶏肉」のことを言うようです。

最近ではあまり聞かなくなりましたが、

昔、特に関西では鶏肉のことを「かしわ」と呼んでいたそうですね。

「かしわうどん」

なんて言葉には、その名残があります。

ただ、

これはあくまで私の印象なのですが、

年配の人ほど、

「かしわ嫌いやねん」

という人が多い気がします。

以前、

炊き込みご飯を見ながら、

「これ…かしわ、入ってないやろな?」

と、ジロリと睨まれたこともあります(笑)

昔の鶏肉は今よりクセも強かったのでしょうか。

独特の匂いや食感が苦手だった、

という話も時々聞きます。

ところが不思議なことに、

そんな「かしわ」なのに、

鶏の唐揚げになると話が変わる。

強い。

めちゃくちゃ強い。

お弁当界の王者と言ってもいいくらい人気があります。

子供はもちろん、

普段「かしわ苦手や」と言ってる年配のお客様でも、

唐揚げは普通に食べたりする。

不思議です。

たぶん唐揚げには、

鶏肉そのものを超える“何か”があるのでしょう。

ジュワッという音。

揚げたての匂い。

ニンニクや生姜の香り。

そして白ごはんとの圧倒的相性。

あれはもう、

「鶏料理」というより、

ひとつの完成されたジャンルなのかもしれません。

考えてみれば、

人類は「揚げる」という行為に、

かなりの信頼を置いています。

だいたい揚げたら美味しい(笑)

明日も花むらでは、

そんな“かしわ界の王様”が、

ジュワジュワと揚がっております。