暑い日が続くと、食べたいものまで変わってきます。
普段なら唐揚げ、とんかつ、天ぷら。
揚げたてを見れば、迷わず手が伸びるはずなのに、あまりに暑い日は、
「今日は揚げ物、ちょっと重たいなあ……」
という気分になる。
弁当屋としては、なかなか困った季節です(笑)
油が悪いわけでも、揚げ物が嫌いになったわけでもありません。
ただ、外に出た瞬間から体力を奪われ、店に着くころには、胃袋まで夏バテしている。
そんなときに恋しくなるのが、やっぱりざるそばです。
冷たいそばを、ネギとわさびの入ったつゆにちょんとつけて、ズズッとすする。
湯気も出ない。脂っこくもない。噛むというより、のどを滑っていく。
そら、夏に強いはずです。
ちなみに「ざるそば」と「もりそば」は、今では刻み海苔がのっているかどうかで呼び分けることが多いそうです。
ところが、写真のそばには海苔が見当たりません。
ということは、これは厳密には「もりそば」なのかもしれませんが、私の中では冷たいそばは、だいたい全部ざるそばです(笑)
この日も、最初は
「さすがに盛りすぎたかな」
と思いましたが、食べ始めるとスルスル入って、あっという間に完食。
夏に揚げ物が売れにくくなる気持ちが、少し分かったような気がしました。
でも不思議なもので、ざるそばだけでは少し寂しくて、横に天ぷらが一つあると急にうれしくなる。
揚げ物はいらんと言いながら、天ぷらは欲しい。
人間の食欲というものは、実に勝手なものです(笑)
夏はやっぱり、ざるそばやね。
