AI標準装備時代に思う。「考えなくていい」は、本当に幸せなのか

最近、LINEのトーク画面の下の方に、

「返信を提案」

というボタンがあることに気づきました。

なんやこれ。

ポチッ。

すると、その直前に相手から届いたメッセージを読んで、

実に見事な、

実に当たり障りのない、

実に感じの良い返信を考えてくれる。

「ありがとうございます」
「了解しました」
「楽しみにしています」

みたいな。

うわああ(; ・`д・´)

めっちゃ便利やん。

これは使える。

忙しい時なんか、
いちいち文章を考えなくてもいい。

変な言い方をして相手を傷つけることも減る。

返信を忘れることも減るかもしれない。

便利です。

ものすごく便利です。

……でも。

そこで、少しだけ怖くなりました。

これ、

人間が何も考えなくてもいい世界が、

着々と出来上がりつつあるんちゃうか?

と。

もちろんAIが悪いわけではありません。

私自身、毎日のように使っています。

文章を考えてもらったり、

数字を整理してもらったり、

アイデアを出してもらったり。

仕事では、もはや欠かせない存在になっています。

昔なら30分かかっていたことが、
5分で終わる。

分からないことがあれば、
その場で聞ける。

文章を書くのが苦手でも、
それなりの文章ができる。

これはすごいことです。

でも、

「できることが増える」

のと、

「考えなくてよくなる」

のは、

少し違う気がするんです。

たとえば、

友人から、

「今日はちょっとしんどかったわ」

というLINEが来たとします。

そこでAIが、

「大変だったね。無理しないでゆっくり休んでね」

という完璧な返信を提案してくれる。

たぶん、

100点です。

でも、

その100点の文章を、

私は本当にその人のことを考えて送ったのでしょうか。

相手の顔を思い浮かべて、

「あいつ最近忙しかったもんな」

とか、

「ちょっと元気なかったな」

とか、

そんなことを考える時間。

文章そのものより、

実はそっちの方が大事なのかもしれません。

人間の言葉って、

効率だけでできているわけではないんですよね。

ちょっと言葉足らずだったり。

妙な言い回しだったり。

誤字があったり。

「それどういう意味やねん」

という文章だったり(笑)

でも、

そこにその人がいる。

AIが作った文章は、
だんだん人間らしくなっていく。

一方で、

人間の文章は、
だんだんAIらしくなっていく。

もしそんな時代になったら、

ちょっと面白いような、

ちょっと怖いような気もします。

そして、これは文章だけではないのでしょう。

どこへ行くか。

何を食べるか。

何を買うか。

何を読むか。

誰に何を伝えるか。

仕事で何を考えるか。

これからAIは、

あらゆる場面で、

「おすすめはこちらです」

と答えを差し出してくれるようになるでしょう。

人間は昔から、

便利になるたびに、

何かを機械に任せてきました。

歩く代わりに車。

計算する代わりに電卓。

道を覚える代わりにカーナビ。

電話番号を覚える代わりにスマートフォン。

そして今度は、

「考える」

という行為まで、

少しずつ機械に預け始めている。

それ自体が悪いとは思いません。

むしろ、

面倒なことはどんどんAIにやってもらえばいい。

人間はもっと大切なことに時間を使えばいい。

問題は、

その「大切なこと」まで、

いつの間にかAIに任せてしまわないか、

ということなんでしょうね。

考えるというのは、

案外面倒くさいものです。

悩む。

迷う。

間違える。

やり直す。

時間もかかる。

だから、

「答えはこちらです」

と言ってもらえると、

つい乗っかりたくなる。

私も乗っかります(笑)

でも、

悩んだり、

迷ったり、

自分なりに答えを出したりすることが、

人間というものの一部なのかもしれません。

これから先、

AIは特別なものではなくなるのでしょう。

スマートフォンにカメラが付いているのと同じように、

メールにも、

LINEにも、

Excelにも、

車にも、

家電にも、

あらゆるものにAIが入っていく。

「AIを使う」

という言葉すら、

そのうち言わなくなるのかもしれません。

AI標準装備の時代です。

だからこそ、

「AIを使うか、使わないか」

ではなく、

「どこまで任せるか」

を自分で決めることが、

大事になってくる気がします。

返信文くらい、

AIに考えてもらってもいい。

でも、

誰かを心配する気持ちまで、

考えてもらう必要はない。

数字はAIに分析してもらっていい。

でも、

その数字を見て何を大切にするかは、

自分で決めたい。

文章はAIに整えてもらっていい。

でも、

何を伝えたいのかくらいは、

自分の中から出てきてほしい。

そんなことを考えながら、

今日も僕は、

LINEの「返信を提案」ボタンを眺めています。

便利なんですよ。

ほんまに(笑)

でも、LINEくらいは

多少へたくそでも、

自分で返信しようと思います。

人間がAIに勝たなければならない時代ではなくて、

AIのおかげで、

「人間は何をする生き物なのか」

を改めて考える時代が来たのかもしれません。

さて。

ここまで読んでくださった皆さんに、最後にひとつだけ質問です。

このブログ文は、

いったい何%ほどAIに依存して作られているでしょうか?(笑)(;^ω^)