ミッス寄って帰るっす

ミスタードーナッツのポン・デ・リングが好きです。

ミスタードーナツに行って、ショーケースいっぱいに並ぶドーナツを見ながら、

「今日は違うやつにしようかな」

と思うのですが、

最終的にはだいたいポン・デ・リングを取っています。

冒険心がないのではありません。

ポン・デ・リングが強すぎるのです。

あのモチモチ。

なんなんでしょう、あれは。

噛む。

もちっ。

もう一回噛む。

もちっ。

また噛む。

もちっ。

気がつけば、

こちらがポン・デ・リングのリズムに支配されています。

そして何より、あの形。

数珠か(笑)

丸い玉が連なっている。

普通ならドーナツなんて丸ければ、それで十分なはずです。

なのに、

丸をさらに細かく丸にする。

一体、誰が思いついたのでしょう。

天才です。

しかも、あの形には恐ろしい効果があります。

一玉ちぎって食べても、

まだいっぱい残っている。

つまり気持ち的には、

まだほとんど食べていない。

二玉食べても、

「まあ、ちょっと味見しただけやな」

三玉いっても、

「まだあるし」

そして気づいた時には、

何もない。

怖い。

ポン・デ・リングという食べ物には、
食べたという記憶を薄める特殊能力があるのかもしれません。

ちなみに今日はチョコのやつ。

これがまたうまい。

モチモチにチョコ。

これは反則です。

写真を撮ってから食べようと思っていたのですが、

撮影している間もずっと、

「早よ食え」

とポン・デ・リングから圧を感じていました。

もちろん気のせいです。

ドーナツはしゃべりません。

たぶん。

で、そんなことを考えながら食べていて、ふと思いました。

ミスタードーナツ。

略して、

ミスド。

私は何の疑問もなく、昔からミスドと呼んでいます。

でもそういえば、

マクドナルドは違います。

関東では「マック」。

関西では「マクド」。

この呼び方については、昔から東西で微妙な溝があります。

関西人からすると、

「マクドナルドなんやからマクドやろ」

と思うのですが、

関東の人からすると、

「いや、マックでしょ」

となる。

では。

ミスタードーナツはどうなのか。

関西で「ミスド」なら、

関東では……

ミッス?

「今日ミッス寄って帰るッす」

……。

言わんな。

ものすごく言わんな。

なんなら少しヒップホップ感まで出てきた。

調べてみると、どうやらミスタードーナツについては、関東も関西もほぼ「ミスド」らしい。

不思議です。

マクドナルドでは、

「マックや」

「マクドや」

と東西で意見が分かれるのに、

ミスタードーナツの前では、

全員がミスド。

なぜなのか。

もしかすると、

ポン・デ・リングにはモチモチ以外にも、

人々の争いを鎮める力があるのかもしれません。

あの円形は人と人が手をつないだ理想の形を具現化しているのかも・・・

関東も。

関西も。

北海道も。

沖縄も。

ポン・デ・リングを前にすれば、

みんな同じことを言う。

「もちもちしてて、うまいな」

そう考えると、

なんだか壮大な話になってきました。

ポン・デ・リングが日本を一つにしている。

たぶんミスタードーナツ側は、

そこまで考えていません。

私も最初は、

ただポン・デ・リングが好きだという話を書いていたはずです。

どこでこうなったのでしょう。

まあいいか。

もちもちしてるし。

うまいッす!!